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導入事例  : サイバーウェイブジャパン

2011.11.30

「VMware」をベースに新たなクラウド事業を展開
仮想化基盤を「vCenter Operations」で効率的に管理し企業や自治体の業務を支える高品質なサービスを実現

詳細な資料はこちらからPDF(500KB)

三重県を中心にデータセンタ事業を展開する株式会社サイバーウェイブジャパン様(以下、サイバーウェイブジャパン)では、近年のITニーズに対応すべく新たなクラウド事業を開始。レディメイド型アプリケーションサービス「mSaaS」、IaaS型プラットフォームサービス「mCloud」、オーダーメイド型アプリケーションサービス「mSolution」の3種類のサービスを提供しています。クラウド事業への参入にあたっては、サービスのインフラとなる仮想化製品の選択が重要なポイントになりました。こうした用途では、高い信頼性・可用性はもちろんのこと、優れた運用管理性も求められます。そこで同社では、ネットワールドが提供する「VMware vSphere」を採用。これからのビジネスを支える重要な基盤としてフル活用しています。

小鷺 雄三 氏

株式会社サイバーウェイブジャパン
取締役
事業推進部長
小鷺 雄三 氏

坂口 真奈 氏

株式会社サイバーウェイブジャパン
事業推進部
課長
坂口 真奈 氏

 
岩城 朋宏 氏

株式会社サイバーウェイブジャパン
運用部
課長
岩城 朋宏 氏

中北 浩功 氏

株式会社サイバーウェイブジャパン
運用部
中北 浩功 氏

 

サイバーウェイブジャパン

所在地 : 三重県志摩市阿児町神明字寺川原764-184
設 置 : 2000年6月30日
資本金 : 1億5750万円
U R L : http://www.cwj.jp/
事業内容 : 地域ITの振興と活性化に寄与すべく、三重県出資の第三セクター方式により設立されたIT企業。データセンタ事業やインターネットバックボーン事業、プログラム開発事業などを手がけるほか、2011年よりクラウド事業も展開している。
県内最大級の設備を活かし地域ITの活性化に貢献

近畿地方でも有数のリゾート地として知られる三重県・伊勢志摩。風光明媚な英虞湾からほど近い高台に、サイバーウェイブジャパンの本社オフィスがある。同社が設立されたのは2000年のこと。e-Japan戦略や地域IX構想など、ITインフラの整備が国や自治体で盛んに議論されていた時期である。
「ここ三重県においても、県内におけるIT普及やデジタルディバイドの解消が今後に向けた重要課題でした。そこで県や地元企業が出資者となり、地域ITの牽引役として設立されたのが当社です」。こう語るのは、同社の取締役 事業推進部長を務める小鷺 雄三氏だ。 
同社のビジネスの大きな強みは、三重県最大級の規模と設備を誇る自社データセンタと広帯域のインターネットバックボーンだ。充実したファシリティと豊富な経験を活かし、県内の自治体や民間企業のシステム運用を数多く手がけている。設立当初の狙い通り、地域ITを支える重要な役割を果たし続けているのだ。

クラウドサービスを支える仮想化基盤の選定が課題に

設立から11年目を迎えた2011年4月。同社では新たなサービスを立ち上げた。それがレディメイド型アプリケーションサービス「mSaaS」である。小鷺氏はその背景を「最近ではクラウドに対する関心が一段と高まっています。そこで当社でも、これまでのデータセンタ事業のノウハウを活かしたクラウドサービスを提供すべきと考えました」と語る。
mSaaSは、その名の通り、様々な業務アプリを月額料金で利用できるSaaSサービスだ。Webメールやメールの監査・保管、暗号化、アンチウィルスなどのメール系サービスの他、グループウェア系のサービスなども用意されている。
さらに2011年7月には、クラウドサービスの第二弾として IaaS プラットフォームサービス「mCloud」をリリース。こちらは、mSaaSにも利用されているクラウドプラットフォームの部分をサービスとして提供するというものだ。
mSaaS、mCloudの両方に共通した特長として、リモートサイトへの遠隔バックアップ/DRに対応している点が挙げられる。万一メインサイトが大規模障害や災害などによる被害を受けたとしても、データやシステムはDRサイト側で確実に保全。3.11の東日本大震災をきっかけに事業継続への関心が急速に高まっているが、こうしたサービスが用意されていれば、安心してクラウドへの移行を進めることが可能だ。
もっとも、mSaaS、mCloudの提供を開始するにあたっては、サービスのインフラとなる仮想化基盤の選択が大きな課題となった。「お客様の重要なシステムをお預かりする以上、インフラには極めて高い安定性が要求されます。特に当社のクラウドサービスでは99.9%の稼働をSLAで保証していますので、信頼性・可用性の高さは特に重要な要件でした」と小鷺氏は語る。こうした要件を満たすものとして採用されたのが、ネットワールドが提供する「VMware vSphere」であった。
サイバーウェイブジャパン 運用部 課長 岩城 朋宏氏は「VMwareにはvMotionやHAなどの機能が備わっており、システムの耐障害性を容易に高めることができます。また、こうした機能は、多数のシステムを運用する際の管理負担を減らす上でも大いに役立ちます」と語る。

VMwareで安定的な基盤を実現ネットワールドの支援も貢献

市場での導入実績が豊富な点も、VMwareを導入する決め手の一つとなった。サイバーウェイブジャパン 事業推進部 課長 坂口 真奈氏は「安定的なサービスをご提供するためには、製品に関する知識や情報が多い方が安心です。その点、市場シェアの高いVMwareなら、色々なルートで情報が入手できます」と語る。最近では自治体においてもVMwareの採用事例が急速に増えつつある。県内市町村などのシステムを預かる同社にとっては、こうした傾向も見逃せないポイントであった。
また、今回のVMware導入にあたっては、ネットワールドをパートナーとして採用。小鷺氏はその理由を「ネットワールドは数多くの商材を取り扱っており、その中から我々にとってベストの製品を提案してくれます。特定のベンダーに偏ったりせず、公平な視点でアドバイスをもらえるのは非常にありがたいですね」と語る。
VMwareに関する知識や情報を得るために、ネットワールドのセミナーなども大いに活用したとのこと。サイバーウェイブジャパン 運用部 中北 浩功氏は「仮想化に関する基本的な知識からVMwareの運用ノウハウ、他社製品との比較など、幅広い内容が網羅されていて勉強になりました。事前に不明だった点や不安感なども、ネットワールドのセミナーのおかげでかなり解消されました」と語る。
本番サービスの開始後も、ネットワールドのサービス・サポートが大きく貢献。「ITディストリビュータの中には、ただモノを売るだけというところもあります。しかし、ネットワールドは営業やサポート部隊の技術レベルが高く、知りたい情報を的確に提供してもらえます」と坂口氏。岩城氏も「我々運用部門が問い合わせを行うようなケースでは、一刻も早く問題を解決したい場面も少なくありません。その点、ネットワールドのサポートは、レスポンスが非常に早いので助かります」と満足げに語る。

サイバーウェイブジャパン 構成図

今回構築したインフラを活かし新たなビジネスを切り拓く

VMwareを本格的に業務に活用するのは、同社にとっても今回が初めてだが、岩城氏はその感想を「本番環境やテスト環境が簡単に構築できるのがありがたいですね。あらかじめ用意したテンプレートから構築作業を始められるので、物理サーバを使用する場合と比較して1/10くらいの作業時間で済みます。セキュリティパッチを適用する際の検証環境なども簡単に作れますから、システムの安定性も容易に確保できます」と語る。 
mSaaS、mCloudでは、VMwareの様々な機能が活用されているが、特に役立っているのが「VMware vCenter Operations」である。これは仮想化インフラ全体のワークロードやキャパシティなどの状況をグラフィカルに表示できるツール。坂口氏は「簡単にサーバを増やせるのが仮想環境の良さですが、気を付けていないと物理環境のスペックが足りなくなるおそれもあります。そこで、現状を簡単に把握できるツールはないか探していたところ、ネットワールドが『vCenter Operations』を紹介してくれました」と説明する。
実際に業務に適用してみたところ、その効果は絶大であった。中北氏は「vCenter Serverだけの環境だと、インフラの健全性を確認するには複数の画面を開く必要があります。その点、vCenterOperationsは一つの画面で簡単に状況が確認できますし、必要に応じて細かく情報を掘り下げることもできます。非常に便利なツールだと思いますね」と語る。
また、遠隔バックアップ/DRには、VMwareのSnapshot機能を活用。これをネットワールドが提供するネットワークストレージ「NetApp FASシリーズ」の「SnapMirror」機能と組み合わせることで、リモートサイトへの効率的な転送を実現している。 
同社では今回構築したインフラを活かし、今後も新たなサービスを展開していく構えだ。その一つが、自社開発アプリをクラウドで提供する「mSolution」である。「第一弾としてCRM系のサービスを提供開始し、既に大手食品会社様などにご活用頂いています。地域ITへの貢献はもちろんですが、今後はこうしたサービスを活かして全国に販路を拡げていきたい」と抱負を語る小鷺氏。ネットワールドの支援にも、大いに期待していると続けた。

 

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