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導入事例  : NTTコムウェア

2010.08.19

NTTコムウェアが展開する「SmartCloud」
システム基盤に「VMware vSphere4」を採用し
柔軟かつ効率的なクラウドサービスを実現

詳細な資料はこちらからPDF(1.2MB)

環境変化への即応やコスト最適化を実現する切り札として、クラウドへの関心が一段と高まっています。ICTのリーディング・カンパニーであるエヌ・ティ・ティ・コムウェア株式会社(以下、NTTコムウェア)様でも、こうしたニーズに応えるべく本格的なエンタープライズ・クラウドサービス「SmartCloud(スマートクラウド)」を発表しました。同社では顧客企業へのサービス提供に先立ち、まずは社内システムの仮想統合に着手。約5,000アカウントを抱える大規模シンクライアントシステムを、SmartCloud上へ移行しました。この重要な仮想化基盤を支える製品として採用されたのが、ネットワールドが提供する「VMwarevSphere4」です。高い信頼性と柔軟性を活かすことで、サービスの安定稼働やシステムリソースの有効活用、開発生産性の向上など、様々なメリットを実現しています。

NTTコムウェア株式会社
サービス事業本部
SmartCloud推進部門
部門長
尾西 弘之 氏NTTコムウェア株式会社
サービス事業本部
SmartCloud推進部門
部門長
尾西 弘之 氏
NTTコムウェア株式会社
サービス事業本部 
サービスプロバイダ部
SmartCloud-BU BU長
今里 亘氏 氏

NTTコムウェア株式会社
サービス事業本部
サービスプロバイダ部
SmartCloud-BU BU長
今里 亘氏 氏

 
NTTコムウェア株式会社
サービス事業本部
SmartCloud推進部門
担当部長
高橋 雅人 氏NTTコムウェア株式会社
サービス事業本部
SmartCloud推進部門
担当部長
高橋 雅人 氏
NTTコムウェア株式会社
サービス事業本部
SmartCloud推進部門
担当課長
櫻井 仁 氏

NTTコムウェア株式会社
サービス事業本部
SmartCloud推進部門
担当課長
櫻井 仁 氏

 

エヌ・ティ・ティ・コムウェア株式会社

本 社 : 東京都港区港南1-9-1
設 立 : 1997年9月1日
U R L : http://www.nttcom.co.jp/
事業内容 : 日本電信電話株式会社の情報・通信システム部門を母体として1997年に創業。ミッションクリティカルな情報系システム/通信系システムを数多く構築してきた経験と実績を活かし、多岐にわたる高信頼ICTソリューションを提供している。
長年培った技術と経験を活かし多彩なICTソリューションを展開

NTTグループのシステムインテグレーション企業として、IPネットワークソリューションや各種の業種・業務ソリューションを展開するNTTコムウェア。同社の最大の強みは、業界屈指の高い技術力と豊富な経験・ノウハウにある。同社の母体となったのは、分社化以前のNTTにおいて、日本の情報通信の中枢機能である通信ネットワークを支えてきた部門と、顧客管理システムや社内業務システムの開発・運用を担当していた部門。この両部門が統合された後、1997年の分社化に伴って分離・独立したのが同社なのだ。
NTTの屋台骨を技術面で支えてきたエキスパート集団だけに、サービス品質へのこだわりも極めて強い。NTTコムウェアサービス事業本部SmartCloud推進部門部門長の尾西弘之氏は「安定性と信頼性はいわば当社のDNA。お客様に安心してサービスをご利用頂けるよう、全社一丸となって品質向上に取り組んでいます」と強調する。

クラウドサービス「SmartCloud」に「VMwarevSphere4」を採用

同社では2009年7月に、本格的なエンタープライズ・クラウドサービス「SmartCloud」を発表した。国内トップレベルの設備を誇るデータセンタと、長年にわたり培った高度な構築・運用/保守技術をひとつに融合。“エンタープライズ”の言葉が示す通り、デスクトップ環境からWebシステム、重要な基幹業務システムに至るまで、あらゆるシステムに活用することが可能だ。
実はSmartCloudの提供は、同社にとって必然的な流れだったと尾西氏は明かす。「ICTインフラの最適化を目指す中で、シンクライアントの導入やITILをベースとした運用管理体制の確立、CMDB/CMSの構築、社内業務システムのコンソリデーションなど、様々な取り組みを行ってきました。そして次のステップとして、仮想化技術を利用したリソース有効活用やサービスの共有化を考えていたのです」(尾西氏)。
同社がこうした取り組みを開始したのは2006年頃。それから将来に向けたロードマップを描き、着実に歩みを進めてきた。尾西氏は「もちろんその当時に、『クラウド』という言葉が一般的に使われていたわけではありません。しかし、今になってみれば、我々が目指していた姿は、エンタープライズ・クラウドのコンセプトと同じでした」と笑う。
SmartCloudには様々な特長が備わっているが、その一つがマルチサイトで構成されたクラウドサービスである点だ。ユーザは自分がどのサイトへアクセスしているのかを気にすることなく、いつでも快適にサービスを利用できる。「ワンサイト型のクラウドの場合、サイト全体に関わるような保守や障害の影響を大きく受けます。その点、SmartCloudなら、こうした心配はご無用。事業継続性確保(BCP)の観点からも、大きな効果が見込めます」(尾西氏)。
クラウドサービスを支える仮想化基盤には、ネットワールドが提供する「VMwarevSphere4」を採用。尾西氏はその理由を「大規模仮想環境を安定運用していく上では、運用管理機能の充実度が重要なカギになります。最近ではいろいろな仮想化製品が登場していますが、この点でvSphere4は我々の要件を満たしてくれました」と説明する。

360台のXenAppサーバを仮想統合余剰リソースの有効活用も実現

同社では顧客企業へのサービスに先立ち、SmartCloudをまず社内システムへ適用。その第一弾として、2010年3月にシンクライアントシステムを移行させた。CitrixXenAppで構築された本システムは、約5,000名のユーザが日々の業務に利用する重要なシステムだ。XenAppサーバや周辺サーバの統合、後述のユーザ向けクラウドサービス用のリソースを確保するために導入されたVMwarevSphereはサーバ100台というから並外れた規模である。
国内でも類をみない規模でシンクライアントシステムを仮想環境で動かすうえで、ネットワールドの構築支援も大いに役立った。NTTコムウェアサービス事業本部サービスプロバイダ部SmartCloud-BUBU長の今里亘氏は「考え得るリスクを事前に洗い出して対策を練るなど、ネットワールドのスタッフにもプロジェクトの中心メンバーとして活躍してもらいました。VMwareだけではなくCitrixにも精通した彼らの経験値は非常に助かりましたね」と語る。
もう一つ重要なポイントとなったのが、信頼性・可用性の確保だ。NTTコムウェアサービス事業本部SmartCloud推進部門担当課長の櫻井仁氏は「クライアント環境のトラブルは、そのままユーザの業務停止などの重大な問題に直結します。しかも、今後はお客様向けサービスにも利用する環境ですから、安定稼働の維持にはこれまで以上に気を遣いました」と振り返る。VMwarevMotionやHA、DRSなどの機能はもちろん、VMwarevCenterServerの可用性向上を実現する「VMwarevCenterServerHeartbeat」も導入し、インフラ内のすべてにおいて単一障害点のない環境を実現した。
また、VMwareによる仮想化は、資産の有効活用にも大きく貢献している。「プロジェクトのスタート時に『物理サーバにリソースの余裕を持たせられること』を目標として掲げましたが、これを無事達成することができました」と尾西氏は胸を張る。そうしたサーバ資源は、今後のSmartCloudのリソースとして活用されるとのことだ。尾西氏は「既に投資済みの資産からも、さらなるリターンを得られる。これも仮想化の大きなメリットです。vSphere4では、サーバの負荷が下がった際に仮想マシンを再配置して消費電力を削減できる『VMwareDPM』もサポートされていますので、インフラのグリーン化にも役立ってくれます」とにこやかに語る。

エヌ・ティ・ティ・コムウェア株式会社 構成図

開発業務の効率化にも活用環境変化への即応を後押し

SmartCloudには、システム開発の効率化という面でも大きな期待が掛けられている。NTTコムウェアサービス事業本部SmartCloud推進部門担当部長の高橋雅人氏は「たとえば当社でもシステム開発を多数手がけていますが、そうした開発環境をSmartCloud上のサービスとして提供したいと考えています。特にVMwareには、複雑な開発環境を簡単に展開できる『VMwarevCenterLabManager』などの機能も用意されていますので、ネットワールドの支援も活用しながら検証を進めていく予定です」と語る。
従来型の開発スタイルでは、ハード/ソフトの調達や環境構築などに多くの手間とコストが掛かっていた。しかしSmartCloud上の開発リソースを利用するスタイルなら、エンジニア自身が必要な環境を必要な時に入手できる。「開発リードタイムの短縮やコスト削減はもちろん、情報漏洩などのセキュリティリスクも大幅に軽減できます」と櫻井氏。高橋氏も「開発業務のスピード化は、ビジネスにアジリティをもたらす上でも重要なポイント。市場環境の変化にもタイムリーに対応できるようになります」と続ける。
まずは社内システムの統合や開発生産性向上にSmartCloudを活用しているNTTコムウェアだが、顧客企業向けのサービスへ本腰を入れていく構えだ。今後はクラウドサービスを手がける企業も増えてくると予想されるが、NTTグループの信頼を支えてきた同社の実績はここでも強い武器となることだろう。「投資に見合うだけの価値をご提供することが我々のミッション。お客様と共に成功を収めていきたいですね」と抱負を語る尾西氏。その取り組みを、ネットワールドもしっかりと支えていく。

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