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導入事例  : 学校法人常翔学園 大阪工業大学

2014.10.30

コンバージド・インフラ

学内情報基盤である教育研究系システムを刷新「Vblock System 320」を国内大学で初採用し理工系人材の育成を支える先進IT環境を実現

学校法人常翔学園 大阪工業大学
開   学 : 1949年
学   部 : 3学部15学科・大学院3研究科
U R L http://www.oit.ac.jp/
業   種 : 文教
事業概要 : 工学部、情報科学部、知的財産学部および大学院、研究施設で構成される工業系大学。
 
導入前までの経緯
  • 教育研究系システムを支える高信頼ITインフラを短期間で構築すること。
  • 情理工系大学ならではの高い先進性を備えた情報システム環境を構築すること

導入後期待される効果
  • 事前に設計・設定・検証済みの環境を利用することで、構築期間を従来の1/4に短縮。
  • Vblockと外部クラウドサービスを組み合わせたハイブリッド・クラウドを実現。
大阪工業大学 山内 雪路 氏 氏

大阪工業大学
情報センター長
情報科学部 情報ネットワーク学科
教授
山内 雪路 氏

大阪工業大学 正司 久博 氏

大阪工業大学
情報センター
事務室長
正司 久博 氏

 
リコージャパン株式会社 上田 和也 氏

リコージャパン株式会社
関西事業本部 MA事業部
官公庁・文教営業部
文教担当室 室長
上田 和也 氏

リコージャパン株式会社 石本 悟史 氏

リコージャパン株式会社
関西事業本部 MA事業部
官公庁・文教営業部
文教担当室
石本 悟史 氏

 
教育研究活動を支える情報基盤の再構築に着手

 「世のため、人のため、地域のために『理論に裏付けられた実践的技術を持ち、現場で活躍できる専門職業人の育成』を行う」を建学の精神とする大阪工業大学。創設以来一貫して理工系人材の育成に取り組んできた同大学では、今後のグローバル化時代に向けた様々な取り組みも展開中だ。
その同大学において大きな課題となっていたのが、学内情報基盤である教育研究系システムの再構築である。大阪工業大学 情報センター長 兼 情報科学部 情報ネットワーク学科 教授 山内 雪路氏は「今やITは大学の教育研究活動に不可欠なインフラ。しかし、旧システムでは、情報処理演習室のPCクライアントの老朽化やサーバ数の増加、学外でも学内同様の学習環境を提供するためのVDI基盤の導入など、様々な問題が生じていました。そこでシステムのリプレースを機に、これらの点を解消できる新たな情報基盤を構築したいと考えたのです」と語る。

Vblock System 320を新たなインフラに採用

「新情報基盤の構築にあたっては、省エネ性の向上、ネットブート型シンクライアントの導入、メール/ファイルサーバシステムのクラウド化、システム運用管理工数の削減など、様々な項目を要件として掲げました」と大阪工業大学 情報センター 事務室長 正司 久博氏は説明する。ここで注目されるのは、これらの要件を実現するためのRFI(情報提供依頼書)を、まずITベンダ各社に投げかけたことである。
「従来のリプレース作業では、情報センター側からシステムの細かい仕様まで提示した上で提案を募る方法が一般的でした。しかし、システム自体が情報科学の研究対象だった時代と異なり、現在では学内のインフラとしての側面の方が強い。そこであえて従来のやり方を改め、我々の目指すIT環境を実現するには、どのような方策があるのかを探ろうと思ったのです」と山内氏は語る。
ここで目に留まったのが、ITパートナーであるリコージャパンからの提案である。同社が推奨したのは、ネットワールドが提供するVCE社のコンバージド・インフラストラクチャ「Vblock System 320」であった。
「サーバ、ネットワーク、ストレージ、仮想化基盤などを事前に設計・設定・検証を済ませた上で提供するVblockは、教育研究系システムに求められる高い性能・信頼性を備えているだけでなく、運用管理の一元化でも大きな効果が期待できます。しかも、国内大学ではまだ採用例がありませんでしたので、お客様の先進性をアピールする上でも最適な製品だと考えました」と語るのは、リコージャパンの石本 悟史氏。同 上田 和也氏も「もう一つは高信頼システム基盤を短期間で実現できるという点です。今回は限られた期間内でのリプレースが必要と伺っていましたので、Vblockはまさにピッタリの製品でした」と続ける。
同大学でもこの提案を高く評価。山内氏は「非常に大胆な提案に感じましたが、すべてのコンポーネントが検証済みで提供されるというのは確かに魅力的です。そこで、その後のRFP(提案依頼書)の段階では、Vblockの採用を前提として各社から提案を募りました」と語る。

現場への設置を4日で完了構築期間も約1/4に短縮

今回短期構築が求められた大きな理由として、システム切り替えの期間が春休みに変更されたことが挙げられる。「十分な時間が確保できる夏休みと異なり、春休みの期間はせいぜい3週間程度。端末の入れ替えなどは順次行うとしても、肝心のサーバが動いていないことにはどうにもなりません。しかし、Vbl ockを採用したことで、迅速に構築作業を進められました」と山内氏は語る。
Vblockはすべての構成機器をラックに搭載済みの状態で搬入されるため、現場への設置やネットワークの設定を行うだけですぐにシステム導入作業を開始できる。「まずラックに機器を装着して、それからケーブリングを行って、というのがこれまでの常識でしたから、Vblockの導入の簡単さには感心しましたね。あまりにあっけないので、これで本当に大丈夫なのかと思ったほどです」と正司氏はにこやかに語る。
数多くのシステム構築を手がけるリコージャパンにとっても、この経験は驚きだったとのこと。石本氏は「VBlockはVCE社の選任スタッフが現地で導入設定作業を完結してくれます。念の為、当社でもインフラ担当技術者を納品に立ち会わせましたがトラブル等はなく予定通りスムーズに進行したので実作業は発生致しませんでした。また上田氏も「通常は機器手配だけで数ヶ月かかりますし、部材の点数が多ければ納期管理や着荷時の確認にも苦労します。そうした手間が一切ないのは、お客様にとっても我々にとっても大きなメリット。おかげで通常なら3 ヶ月は掛かるような構築作業を約45日で、Vblockの設置だけならわずか4日間で完了できました」と語る。

構成図

Vblockを情報教育の教材としても活用

2014年4月より本稼動を開始した新教育研究系システムでは、ネットワーク関連の基幹サーバを含む90台の業務サーバをVblock上に集約。さらにOffice365やGoogleApps、学術情報ネットワーク「SI NET」との接続機能などを提供する外部クラウドサービスとも組み合わせ、先進的なハイブリッド・クラウド構成を実現している。「無線LAN環境の整備や学内サービスの拡充なども併せて実施しましたので、学生や教職員からも便利になったと好評を博しています」と山内氏は力強く語る。
Vblockを導入したことで、運用管理の改善も実現。「以前マルチベンダでシステムを構築した際には障害の切り分け作業や問い合わせに苦労しましたが、Vblockならそうした心配も不要。製品そのものの品質も高く、本稼動開始以来トラブルもありません」と正司氏は満足げに語る。
ネットワールドの支援も今回のプロジェクトに大きく貢献。「ネットワールドには製品に精通した技術者が在籍していますので、お客様本位のソリューション提供を行う上で大きな助けになりました。我々も今回の経験を活かして、ぜひVblockの拡販に力を入れていきたい」と上田氏、石本氏は口をそろえる。
新たな情報基盤を確立した大阪工業大学だが、今後に向けた新たな取り組みも進められている。「サーバ、ストレージ、ネットワーク、仮想環境が一つに集約されたVbl ockは、これからのI Tのあるべき姿の一つとも言えます。そこで今後は学内インフラとしてだけでなく、情報教育の題材としても活用を検討しています」と語る山内氏。学内への安定的なサービス提供と学生への教育の両面において、Vblockは大きな役割を果たしていくのである。

パートナー概要
リコージャパン株式会社
本   社 : 東京都中央区銀座8-13-1
関西事業本部 : 大阪市中央区本町橋1-5
設   立 : 1959年5月2日
資 本 金 : 25億円
U R L http://www.ricoh-japan.co.jp/
リコージャパン株式会社
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