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導入事例  : 北日本放送株式会社

2013.02.18

デスクトップ仮想化を支えるストレージ基盤に
「NetApp FASシリーズ」を新たに採用
運用管理負担軽減とリソース有効活用に成功

詳細な資料はこちらからPDF(892KB)

システムの仮想化を行う上で、重要なポイントの一つがストレージの選択です。仮想化の効果を最大限に発揮させるためには、仮想環境との親和性を備えた柔軟なストレージ製品を選びたいところです。富山県を中心にテレビ・ラジオ放送事業を展開する北日本放送株式会社様(以下、北日本放送)では、全社員の業務を支える仮想デスクトップ環境の構築にあたり、ネットワールドが提供するネットワークストレージ「NetApp FASシリーズ」を新たに導入しました。高度な重複排除機能や「SnapMirror」などのデータ保護機能を活用することで、リソース最適活用とビジネスの安心・安全確保を実現。また、高い信頼性・安定性と優れた運用管理性を活かすことで、少人数での効率的な運用にも成功しています。

北日本放送株式会社 寺西 徹 氏

北日本放送株式会社
営業本部
編成業務局
編成業務部
寺西 徹 氏

 

北日本放送株式会社

本  社 : 富山県牛島町10-18
設  立 : 1952年3月14日
資本金 : 2億3000万円
開  局 : 1952年7月1日(ラジオ)
1959年4月1日(テレビ)
U R L : http://www.knb.ne.jp/
概 要 : 富山県を中心にテレビ放送/ラジオ放送事業を展開する放送局。地域社会を支える重要なメディアとして、正確でタイムリーな報道を推進している。自社制作番組に対する視聴者や外部機関の評価も高く、日本民間放送連盟賞など数々の賞を受賞している。
富山県地方を中心として地域密着の放送事業を展開

北陸地方の中核都市として知られる富山県・富山市。整然と区画整理されたJR富山駅前を少し日本海側へ進むと、シックな赤煉瓦色の建物が見えてくる。富山県を中心に、テレビ・ラジオ放送事業を手がける北日本放送の本社ビルである。 
1952年開局の同社は、地域の生活や文化、産業を支えるメディアとしての役割を長年果たし続けてきた。2004年にはいち早く地上デジタルテレビの放送を開始するなど、先進的な取り組みも積極的に推進している。
また、先端ITの活用に意欲的に取り組んでいることも同社の大きな特長だ。北日本放送 営業本部 編成業務局 編成業務部の寺西 徹氏は「当社でも他の民間企業と同じく、業務サーバ群の増加やコスト増大が大きな課題となっていました。そこで2009年頃からVMwareによる仮想統合を進めており、現在では数十台規模のサーバを仮想環境上で運用しています」と説明する。2011年にはこうした取り組みをさらにもう一歩進め、仮想デスクトップ環境(VDI)の構築にも着手した。

デスクトップ仮想化基盤に「NetApp FASシリーズ」を採用

同社がVDIの導入に踏み切ったのは、大量の業務クライアントの管理が大きな負担となっていたからだ。寺西氏は「当時はWindows XPからWindows 7へのリプレースを進めていたのですが、情報システム担当者の数が少ないために、なかなか全社に手が回りきらない。キッティングした物理PCを1台ずつ配布していたのでは、いつまでも作業が終わらないので、これを機にクライアント環境も仮想化したいと考えました」と振り返る。 
クライアント環境を仮想統合すれば、運用管理の効率化だけでなく、どの端末からでも仕事ができるといった業務面でのメリットも見込める。同社では仮想化基盤にはサーバ統合で経験を積んだ「VMware vSphere」を、VDI基盤には市場での実績が豊富な「Citrix XenDesktop」を採用することを決断。ただし、ここで一つ問題になったのが、大量のクライアント環境を収容するストレージである。 
「サーバ仮想統合ではFC接続のストレージを導入したのですが、ボリュームの管理や増設作業が面倒、バックアップに時間と手間が掛かるなど様々な課題が生じていました。そこで今度のVDI用のインフラには、IP接続に対応したネットワークストレージを導入したいと考えました」と寺西氏は話す。
同社ではネットワークストレージ製品の情報 収集に努めると同時に、様々なITベンダーに コンタクトして提案を募った。その結果採用さ れたのが、ネットワールドが提供するNetApp 社製ネットワークストレージ「NetApp FASシ リーズ」であった。  
「ネットワールドは我々の希望や要件を踏まえた上で、機能面でもコスト面でも最適な提 案を行ってくれました。こちらが知りたい情報もしっかりと提供してもらえましたので、非常に安心感が高かったですね」と寺西氏は語る。  
NetApp FASシリーズに対しても高い評価 が与えられた。「NetAppはVMware仮想環 境との親和性が高い上に、充実したデータ保護機能も用意されています。また、ストレージリ ソースの有効活用に役立つ重複排除機能が 利用できる点なども評価し、VDI基盤用ストレージへの導入を決めました」(寺西氏)。

SnapMirrorで重要データを保全 重複排除機能も絶大な威力を発揮

デスクトップ仮想化プロジェクトの第一弾として、同社ではまず事務業務用PC約40台を対象にVDI環境への移行を開始。ここで注目されるのは、本番機である「NetApp FAS2040A」 と予備機の「NetApp FAS2020」との間で、 NetAppの筐体間レプリケーション機能 「SnapMirror」を利用したミラーリングを行っている点だ。  
「3.11の東日本大震災をきっかけとして、 当社でもDR/BCP強化の取り組みが大きな 課題になっています。特にクライアント環境は 社員の日々の業務を支える重要なインフラですから、万一の災害などにも対応できる仕組 みが欠かせません。その点、SnapMirrorでミ ラーリングを行っておけば、大事な業務環境を 確実に保全できます」と寺西氏は説明する。  
SnapMirrorでは同期/半同期/非同期 などの方法が選べるが、同社では非同期方 式を選ぶことでデータロストを防止。寺西氏は 「SnapMirrorは更新後の差分ブロックのみを 転送する方式ですので、通常業務への性能的な影響もほとんどありません。これは凄い機能だと感心しましたね」と語る。  
先行実施した40台に引き続き、2012年にはVDIの対象クライアントを約120台にまで拡大。これに伴って、「NetApp FAS2220A」と 「NetApp FAS2220」が新たに追加導入さ れた。初回導入時はiSCSIでの接続を行ったが、こちらについてはNFSを採用。これにより NetAppの強みである重複排除機能の効果も大きく向上した。
「FAS2040Aでは1TBのLUNを3つ切っており、それぞれ約50%の重複排除を実現しています。これだけでも相当な効果ですが、 FAS2220Aではより大きなNFSボリュームを作って運用したところ、実に約70%もの重複 排除に成功しました。FAS2220Aに格納したクライアント環境が比較的統一されていると いう事情はあるにせよ、これほどの効果が実 現できるとは驚きました」と寺西氏は語る。

構成概要

運用管理負担を大幅に軽減 リソースの有効活用も実現

情報システム要員の人数が限られるだけに、導入にあたっては運用管理に手間が掛からないことも重要なポイントであった。しかし この点についても、NetApp FASシリーズは 大きな効果を発揮している。
「管理に必要な情報は『SystemManager』 で容易に確認できますし、各種の設定に使用 する『Virtual Storage Console』もVMware vCenterと統合されており非常に使いやすい。おかげで運用管理負担は大幅に軽減しました」と寺西氏は満足げに語る。
ネットワールドのサービス・サポートも大きく貢献。寺西氏は「当社では自社内で全ての運用を行っていますので、製品の使い方や機 能をしっかりと押さえておく必要があります。幸い、ネットワールドではトレーニングやセミナー なども実施していますので、積極的に参加させてもらってスキルを磨いています」と続ける。
同社では今後FAS2040A上で稼働する クライアントを、前述の設定により、より重複 排除効果の高いFAS2220Aへと移行させると共に、空いたストレージリソースを他の業務システムでも活用していく構えだ。「CIFSで つないでファイルサーバとして利用する、あるいはDBサーバ用のストレージとして利用する など、いろいろな使い方が考えられます。こうした柔軟な活用法ができるのもNetAppの良さですね」と寺西氏は語る。  
もちろんVDIの改善・強化にも引き続き取 り組んでいくとのこと。寺西氏は「番組制作スタッフや営業部員が、場所や時間、デバイスの制約にとらわれることなく自在に情報を活用 できる環境を実現していきたい。今後のネット ワールドの支援にも大いに期待しています」と 抱負を語った。

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