Cisco Systems

Home > Cisco Systems > 導入事例 > 株式会社TOKAIコミュニケーションズ

 

導入事例  : 株式会社TOKAIコミュニケーションズ

2014.09.18

仮想化/ネットワーク・ストレージ

クラウドサービス基盤にEMC® VSPEX®を採用 EMC VNX® Cisco UCS/Nexusをフル活用し高性能かつスケーラブルなインフラを実現

株式会社TOKAIコミュニケーションズ
設   立 : 1977年3月18日
資本金 : 12億2148万円
U R L http://www.tokai-com.co.jp/
業   種 : 情報/サービス
事業概要 : TOKAIグループの情報通信企業として、個人/法人向けの多彩なサービスを展開。
 
導入前までの経緯
  • 大量のトランザクション処理に対応できる高性能クラウドサービス基盤を構築すること。
  • 将来的なサービスの成長にも即応できる高い拡張性と運用管理のシンプル化を実現すること。
導入後期待される効果
  • EMC VNXのFAST機能を利用し、高IOPSの確保とストレージリソースの有効活用を実現。
  • 拡張性と運用管理性に優れた環境をCisco UCS/Nexusで実現。サービス提供期間を約2/3に短縮。
プロジェクトメンバー
株式会社TOKAIコミュニケーションズ 安池 宏年 氏

株式会社TOKAIコミュニケーションズ
西日本エリア事業部
岡山データセンター
センター長
安池 宏年 氏

株式会社TOKAIコミュニケーションズ 増田 統生 氏

株式会社TOKAIコミュニケーションズ
西日本エリア事業部
営業部 大阪支店
支店長
増田 統生 氏

 
株式会社TOKAIコミュニケーションズ 渡邉 直秀 氏

株式会社TOKAIコミュニケーションズ
西日本エリア事業部
営業部 営業支援課
課長
渡邉 直秀 氏

株式会社TOKAIコミュニケーションズ 西村 太 氏

株式会社TOKAIコミュニケーションズ
西日本エリア事業部
営業部 大阪支店
西村 太 氏

 
今後のビジネスの成長を担う新データセンターを岡山に開設

TOKAIグループの情報通信事業を担う企業として、各種法人向けサービスやソリューションを展開するTOKAIコミュニケーションズ。その同社のビジネスに、また一つ強力な武器が加わった。2013年4月よりサービスを開始した新データセンター「おかやまクラウドセンター」である。
同センター長を務める安池 宏年氏は「岡山エリアは自然災害のリスクが非常に低い上に、電力供給の安定性が高く、交通アクセスが便利など、データセンターに最適な条件を数多く備えています。当センターではこの恵まれた立地に加えて、堅牢なファシリティと高信頼な自社ネットワーク網をご用意。お客様の多様なニーズにしっかりとお応えしています」と語る。
また、同社の増田 統生氏も「開設当初は、東海地方のお客様のバックアップ/DR用途で活用されるケースが多かったのですが、最近では岡山エリアへの注目が高まっていることもあり、メインセンターとしてのニーズも増えています。当社ではAWS接続をはじめとする多彩なサービスもご提供していますので、今後も積極的に当センターのメリットをアピールしていきたい」と語る。

クラウドサービスのインフラを「VSPEX」で構築

「クラウドセンター」の名称が示す通り、新センターは同社のクラウドサービス事業のインフラとしても活用されている。その一つが、2014年10月にスタートしたサービス、「Pracla(プラクラ)Hosted Private CloudEnt erpri se」だ。元々このサービスは、同社の第2データセンターで提供されていた「HiSpec Storage Cloudサービス」が母体となっている。2009年のサービス提供開始以来、大手小売業とメーカー間での売上/在庫情報開示サイトや購買情報開示サイト、基幹業務システムなどに広く利用されてきた。
「従来は大手企業のお客様を中心にソリューション提供を行ってきましたが、今後はより多くのお客様に拡販していきたいと考えています。そこで新たなインフラをおかやまクラウドセンター内に構築し、サービスの強化・拡充に役立てることになりました」と増田氏は語る。
もっともこのサービス、実は性能要件が非常に厳しいという特性を備えている。同社の渡邉 直秀氏は、その理由を「たとえば食品でいえば、JANコードが枯渇しているために、ある程度期間が経つと同じコードが別の商品に振られてしまう。また、商品分類についても、あるケースでは飲料、別のケースでは日配品と、同じ商品が異なるカテゴリに分類される場合もあります。当然このままの状態では分析/販促業務に使えませんので、膨大な過去データの更新を日次でこなさなくてはならないのです」と説明する。
しかも性能要件の厳しさに加えて、もう一つ大きな課題があった。従来は比較的顧客層が限られていたこともあり、個々の案件ごとに個別に環境を構築していた。しかし、今後顧客数が増えてくれば、よりスピードの速さが求められることになる。
大量高速処理が可能な高性能・高信頼システム環境を、できるだけ短期間で実現する。この困難な課題を解消するソリューションとして選ばれたのが、ネットワールドが提供する「EMC VSPEX」(以下、VSPEX)であった。

大量データの高速処理と柔軟な運用管理を実現

VSPEXは、ストレージベンダ大手のEMCが提供する実証済みリファレンス・アーキテクチャーであり、パートナー企業が提供するサーバ、ネットワーク機器、ハイパーバイザなどと組み合わせて、高信頼なインフラを短期間で構築できる。今回はストレージに「EMCVNX5400」を採用。IAサーバには「CiscoUnified Computing System(UCS)」が、スイッチには「Cisco Nexus」がそれぞれ採用されている。
「近年ではこうした検証済みのインフラソリューションも増えていますが、今回は旧システムでもEMCストレージの評価が高かったこと、製品組合せの自由度が高いことなどを評価してVSPEXを採用しました」と渡邉氏は語る。
特に大規模DBの高速処理に威力を発揮しているのが、EMC VNXの「FAST Cache」機能だ。これはストレージに搭載された大容量フラッシュデバイスをキャッシュとして利用することで、処理の高速化を図るというもの。「以前別のシステムで検証したところ非常に大きな効果を挙げられたので、今回も迷わずFAST Cacheを採用しました」と渡邉氏。これと同時に、アクセス頻度に応じてデータを最適なディスク装置に再配置する「FAST VP」機能も採用されている。
また、Cisco UCS/Nexusの様々な特長も、柔軟なサービス基盤の実現に大きく貢献している。Cisco UCSには、サーバ/ネットワークの統合管理を可能にするコンポーネント「Cisco Fabric Interconnect」が用意されており、シンプルで拡張性に優れた環境を実現することができる。同社の西村 太氏は「CiscoUCS専用の運用管理ツール『UCS Manager』による一元管理が行える上に、予備機への切り替えや新たなサーバの展開なども事前に設定したサービスプロファイルを適用するだけ。クラウドサービスではとかく環境が複雑化しがちなので、運用管理が容易なのはありがたいですね」と語る。また、CiscoNexusについても、耐障害性や性能の向上に寄与する「Virtual PortChannel(vPC)」や、柔軟な拡張性を実現する「Cisco UCSFabric Extender」などの機能を活かすことで、シンプルかつスケーラブルネットワーク環境を実現している。

構成図

サービス提供期間を従来の2/3に短縮

今回のVSPEX導入により、同社のクラウド事業の発展にも大きな弾みが付くこととなった。渡邉氏は「従来は約45日掛かっていたサービス提供期間を、今後は30日程度にまで短縮できると見込んでいます。このメリットをフルに活かし、お客様の多様なご要望にスピーディーにお応えしていきたい」と力強く語る。
ネットワールドのサービス・サポートに対しても、高い評価と期待が寄せられている。「ネットワールドでは自社推奨ソリューションに対しての研究を深く行っており、独自の検証結果なども提供してもらえます。おかげで我々としても、お客様へのソリューション提供を安心して行えます。今後も同様の支援をお願いしたいですね」と西村氏は語る。
「新たなクラウド基盤が完成したことで、全てのデータセンターサービスを一気通貫でご提供できるようになりました。この強みを活かして、今後もおかやまクラウドセンターをさらに発展させていきたい」と抱負を語る安池氏。その取り組みをネットワールドもしっかりと支えていく。

PDFダウンロード

page up