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2013.06.03
仮想化/ネットワーク・ストレージ
本 社 | : 東京都渋谷区渋谷2-15-1 |
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設 立 | : 2004年3月18日 |
資本金 | : 2000万円 |
U R L | : http://www.blueship.co.jp/ |
業 種 | : 情報 / 通信 |
事業概要 | : ITサービスマネジメント支援ソフトウェアの販売、ITサービスマネジメントのコンサルティングおよび運用支援サービス |
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株式会社Blueship
代表取締役
慶松 大海 氏
株式会社Blueship
グローバル推進室
室長
加藤 元章 氏
株式会社Blueship
IT Service Business 本部
販売推進室
課長
濱野 玄振 氏
ICTの最適活用を実現する上で欠かせない要素であるITサービスマネジメント(以下
「ITSM」)。その中でも、ソフトウェアの構成管理やリリース管理を中心としたソリューショ
ンを展開しているのが株式会社Blueshipである。
同社 代表取締役 慶松 大海氏は「金融システム開発などの大規模プロジェクトでは、
日々膨大な量に上るプログラムが作成/変更されています。これらを適切かつ効率的に管理できなければ、高品質なICTインフラを実現することは難しい。そこで当社では、リリース管理ソフトウェア 『 trinity 』
やコンサルティングサービスの提供を通して、お客さまの開発業務をしっかりと支えています」と語る。
豊富な経験とノウハウから生まれた同社のソリューションは、金融機関や官公庁・自
治体などのミッションクリティカルシステムで
数多く活用されているとのこと。同社 グローバル推進室 室長 加藤 元章氏は「厳しい日本の品質要求に応えてきた当社のソリューションは、海外市場でも十分な競争力を備えていると自負しています。そこで現在は、アジアの金融先進国であるマレーシアなどへの進出も図っています」と説明する。
ITSMに対する意識の高まりを背景に順調に業績を伸ばしてきた同社だが、業務面では一つの課題も抱えていた。それは開発
/テスト工程に使用するシステム環境の複雑化だ。
「当社ではお客さまの大規模システムのイメージに合わせたテスト環境を用意する必要があるため、どうしても物理的なハードウェア台数が増えがちです。数年前からはVMwareによる仮想化も実施していますが、
開発環境とテスト環境でリソースがうまく融通できないなど様々な問題がありました」と
慶松氏は語る。また、同社では現在、ITSMの
国際標準規格であるISO20000の管理プロセスを社内に導入する活動も進めており、そ
こにフィットした標準的な環境を整備したい
という思いもあった。
こうした課題を解消するソリューションとして選ばれたのが、ネットワールドが提供するコンバージドインフラソリューション
「FlexPod for VMware」(以下「FlexPod」)
である。Cisco、NetApp、VMwareのアライアンスによって生まれたこのソリューションでは、IAサーバ「Cisco UCS」やデータセンタスイッチ「Cisco Nexus」、ネットワークストレー
ジ「NetApp FASシリーズ」、サーバ仮想化ソ
フトウェア「VMware vSphere」などの動作検証をあらかじめ実施した上で提供される。
「リソースを柔軟に活用できる点はもちろんのこと、構成管理が行いやすい点も高く評価しました。実はハードウェアの構成管理は意外と難しく、紙やExcelベースで管理されている企業も少なくない。その点、仮想/物理環境の状況が簡単に把握でき、管理も一元的に行えるFlexPodは、構成管理のプロである我々にとっても非常に魅力的でした」と慶松氏は語る。
また、ネットワールドのサービス・サポート
も、FlexPod導入を大きく後押しした。加藤
氏は「ネットワールドはセミナーや資料など
の教育体制も充実している上、FlexPod構成での検証も可能な検証センター『GARAGE』
まで自社内に保有しています。こうした支援体制の手厚さも決め手になりましたね」と
語る。
今回構築された環境には、懸案となっていた開発・テスト環境に加えて、人事、会計などの社内業務システムも集約。2013年3月より段階的に本稼働を開始した。
構築作業も極めてスムーズに進んだとのこと。同社 IT Service Business本部 販売
推進室 課長 濱野 玄振氏は「Cisco UCSは
GUIで簡単に設定が行えますし、初期設定にコマンド操作の必要なCisco Nexus、
NetAppについても、ネットワールドが提供してくれたパラメータ自動生成ツールが大いに役立ちました。本来の業務の片手間でも2週間程度で環境を構築できましたので、実質的な構築期間は1週間も掛かっていません。こ
のスピードの速さは、やはりFlexPodの大きな強みですね」と語る。
ちなみに主要なハードウェアとしては
「Cisco UCS B200 M3」「Cisco UCS
6248UP」「Cisco Nexus 5548UP」「NetApp
FAS2240」などが採用されている。FlexPodとしては最もベーシックな構成だが、「必要に応じて後から柔軟に拡張が行えるので、ス
ケーラビリティについては全く心配していない」(慶松氏)という。
各製品の機能に対する満足度も非常に高い。「Cisco UCSは、システム構成を定義したサービスプロファイルを管理ツールの『Cisco
UCS Manager』上で設定するだけで簡単にサーバを構築できますので、開発・テスト環境の立ち上げも非常に容易です。また、Cisco
Nexusの特長であるVirtual Port Channel
機能を利用すれば、負荷が高まった際にも高
いスループットを維持できます」と濱野氏。将来的には「SnapMirror」をはじめとする
NetAppのデータ保護機能も活用し、日本・
マレーシア間での遠隔バックアップなども行いたいと続ける。
FlexPodを導入したことで、開発・テスト環境にまつわる課題は解消。それ以外にも様々なメリットが生まれている。「ITSMでは
システムを構成するハード/ソフトの組み合わせを『リリースユニット』という概念で捉えますが、FlexPodを利用するとこれが非常に管理しやすい。コストも明確ですので、IT投
資の最適化を進めていく上でも大きな効果が期待できます」と慶松氏は説明する。
もう一つはグローバルビジネスへの活用だ。加藤氏は「Cisco UCSはユニファイドコミュニケーション機能も統合できるため、日本−マレーシア間での内線通話なども可能です。グローバルな事業展開を進めていく上で、こうした環境が実現できるメリットは非常に大きい」と語る。
さらに同社では、今後に向けたビジネスでもFlexPodを積極的に活用していく構えだ 。
慶松氏は今後の抱負を「FlexPodは当社の商材としても有望ですので、今回の取り組みをショーケースとして、お客さま向けの新たなサービスも展開していきたい。ネットワールドの支援にも引き続き期待しています」と力強く語った。
「株式会社Blueship」導入事例 (1.58MB)